整体の効果を最大限に発揮させる
痛みを改善していく上で、施術家の知識や技術は必須です。
しかし、それだけではうまく痛みは取りきれません。
というのも、受け手である利用者様の体に「回復できる力」がしっかり備わっているかが非常に重要なのです。
詳しく説明させてください。
ヒトが痛みを感じる流れとしては、
①、刺激を受ける
②、ヒスタミンなどの発痛物質が血流に流れる
③、痛みを感じる
発痛物質にはヒスタミンの他にサイトカインやブラジキニンなど様々あります。
発痛物質の役割としては、「痛みを引き起こす」や「炎症を引き起こす」作用があります。
痛みはヒトが生きていく上でとても大切な感覚です。
これ以上、傷ついている所が酷くならないように「守る」ようにしているのです。
そして、痛みが改善していくためには、発痛物質が血液から流れていく必要があります。
しかし、痛みが起きている部分は血液循環が悪くなるため、そもそも発痛物質が流れにくい環境になっているのです。
それに加えて、普段の生活で
・運動不足
・睡眠不足
・ストレスが強い
・栄養状態が悪い
これらの要因で、より血流循環や代謝が低下し、痛みは改善しにくくなるのです。
回復を邪魔する最大の要因
運動をしている方と運動をしていない方では大きく回復していく過程が異なります。
現在、運動には本当に多くの効果があることが「科学的に証明」されています。
結論からお伝えすると、
人が回復できなくなるのは「慢性疲労」が最大の要因です。
身体的疲労や精神的疲労は日々生活していれば、どんな方でも降りかかってきます。
ですが、それ自体は問題ではありません。
ひどく気分が落ち込んでしまったり、痛みが改善されず抑うつ状態になるのは
疲労が回復せず、どんどん”疲労が蓄積”していくことが最大の問題なのです。
運動による効果
疲労の回復と運動にはとても密接な関係性があります。
軽い運動をすることで心臓は活動的になり心拍数が上がります。
心拍数が上がることで、全身に血液が流れ始め、血流量も増加します。
すると、内臓、筋肉、末梢の毛細血管などに酸素やたっぷりの栄養を運べるようになります。
もちろん、脳への血流量も増えます
ある研究では、慢性的に疲労を溜めると、前頭前皮質(前頭葉)などの感情をつかさどる脳への血流量が低下するという報告が存在します。
血流量が低下すれば、普段抱えているストレスを処理できなくなり、常に感情的になってしまい、精神的にも体力的にもドンドン疲弊していきます。
更に、運動をすると脳内麻薬と言われているエンドルフィンやセロトニン、ドーパミンなどのホルモン物質は「多幸感」を与えてくれます。
実は、慢性的なストレスは記憶を司どる”海馬”という脳領域を萎縮させます。
海馬が萎縮することで
・記憶力低下
・集中力低下
・学習能力低下
・不安の増大
が発生します。
認知症の方も海馬の萎縮が見受けられますが、慢性的なストレスは認知症と同じような現象が起きます。
うつ病の方では海馬の体積が10%以上少ないことが研究でわかっています。
しかし、有酸素運動をすることで海馬の体積が17%近く増加していることも報告されています。
エンドルフィンは痛みの感覚を和らげる作用もあり、ドーパミンやセロトニンはストレスや疲労を打ち消してくれます。
睡眠は体だけでなく脳も心も休まる
私たちは覚醒している間に、たくさんの肉体的・精神的な活動を行っています。
それが肉体疲労や精神疲労につながるのですが、この疲労がピークになっていくと「寝たい!」という睡眠欲求が強くなり、体が寝るモードに切り替わっていきます。
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類があります。
レム睡眠中は体が休息していますが、寝返りしたり、夢を見たりと少し眠りが浅くなります。
ノンレム睡眠はその逆で、脳の活動が一気に休息し、心と脳が休んでいる状態。
日中に負担をかけた体はレム睡眠中に寝返りをしながら回復させていきます。
体の回復能力が高い方は、寝返り回数がとても多く発汗も促されます。
心や脳はノンレム睡眠中に回復させます。
日中に見たり聞いたりした情報や、精神的に受けたストレスを処理し、必要なものは記憶し、必要のないものはポンポン忘れていきます。
こうすることで、脳や心の空きスペースを確保し、また新しい情報が入ってきても適切に処理できるようにしておくのです。
だからこそ、良質な睡眠ができる環境を整え、しっかり寝る時間を確保することはとても重要な生活習慣と言えます。
栄養状態と痛みの関係は?
私たちの体は食べたもので作られています。
三大栄養素である「炭水化物」「タンパク質」「脂質」はそれぞれ体を作る原料です。
炭水化物は、動くためのエネルギーそのもの。
タンパク質は皮膚や髪の毛、内臓、消化液の原料になります。
脂質はホルモンや細胞を守る膜、脳そのものの原料です。
炭水化物は糖質で脳や筋肉の直接的なエネルギーになります。
例えば、玄米などは腸の中でゆっくり消化され、”ゆっくり血糖値”が上がります。
そのため持続的な体の活動にはとても有効です。
それでは逆に、お菓子などの糖質はどうでしょうか?
これらは急激に血糖値を上げてくれますが、持続的なエネルギーにはなりません。
急激に血糖値が上がるので、体はびっくりして血糖値を下げようとします。
そうすると、体はエネルギーが足りないと勘違いし、また甘いものが欲しくなり、お菓子を食べ急激に血糖値が上がる。。。
これでは内臓も体も疲労してしまいます。
そのほかにタンパク質は皮膚や内臓、消化液の原料になるので、タンパク質不足になってしまうと新しい細胞が作られにくくなり、どんどん体が劣化していきます。
こうなると疲労は回復しづらく、痛みを感じている部位の細胞代謝が促せず、慢性的な痛みを感じやすくなります。
そして極めつけに脂質です。
脳の60%は脂質で作られています。
それでは、加工された油や粗悪な植物油脂を多く摂っているとどうなると思います?
・ホルモンバランスの崩れ
・集中力低下
・イライラしやすい
などは当たり前のように起きます。
その他にも、痛みを感じると脳からは「痛みを抑制する物質」が出ます。
これは脳が正常に働いている時に出るのですが、粗悪な脂質を摂っていると、痛みを抑制するメカニズムも崩れ、痛みを正常に抑えることができません。
痛みは骨格や筋肉だけではなく、脳にも原因があるのです。
栄養状態は疲労を回復する上でも、本当に重要です。
時代が進み、たくさんの情報が得られるからこそ、「自分に当てはまることは何か?」選択することが大切です。
ぜひこの記事があなたのお役に立てることを願っています。
院長:米又 康平(よねまた こうへい)
お客様へ一言
私は、19歳の時に不運にもバイク事故に遭いました。
運良く身体は顔面と歯の骨折だけで済んだのですが、顎の神経損傷と左手首と左下腿に違和感は残りました。
専門のお医者さんへ行くと「神経は改善は悪い。」と説明を受けただけで、手首と膝下の違和感はMRIで調べても、「何ともない」と言われ一切触ってもらえませんでした。
「自分がこんなに困っているのに、何でもう少し優しくして頂けないんだろう?」そんな単純な疑問が湧くばかりでした。
そんな経験をしてから1年経過したある日。
サッカーをしている最中に、酷い捻挫をしてしまいました。
歩けないくらいの酷い痛みで、「これは病院にいかなければ。」と思い、翌日には足を引きづりながら整形外科へ。
結果、重度の捻挫で骨には異常が無く、湿布と損傷した部位を温めるだけで終わりました。
誰かに不満を抱いていても世の中は何も変わらない。そんな思いでこの業界に入ることを決めました。
20年の施術家人生を過ごしてきましたが、愚直にこの仕事を続けさせて頂いたのは、昔の私のように「この先どうなるんだろう。」そんな不安な想いや恐怖心に日々苦しめられていることを目の当たりにしてきたからです。
当院では現代医学・東洋医学も取り入れており、今まで様々な専門機関へ行っても良くならなかった方が数多くご来院されます。
私は怪我をした時の辛さを知っているからこそ、利用者様と心から向き合い、共に根本改善を目指していきたい。そんな想いを持っています。
ここまで読んでいただき有難うございます。
私があなたを不安な日々から「あの頃の何ともない日常」に戻れるよう全力でサポート致します。
院詳細
店舗名 | はりらっく鍼灸整体院 |
営業時間 | 9:00~21:00(最終受付20:00) |
定休日 | 不定休(勉強会の際はお休みします) |
住所 | 〒167-0023 東京都杉並区上井草1-32-6 ルーブル井荻壱番館102 【MAPはこちら>】 |
交通 | 「井荻」駅 徒歩3分 |
電話番号 | 070-1466-4331 |